January 27, 2008

夫婦杉

家の近くの公園に、大きな杉の木が立っている。
美しい釣鐘型の、絵のごとく完璧なクリスマスツリーの形と言えそうなこのヒマラヤ杉の大木。はじめてこれを目の前に仰いだときに、わたしは「あっ」と言って驚いた。
一本の大木と思っていたこの杉は、よく見たら、二本の木が寄り添って、一本の姿を呈していたのであった。

その二本とは、一本が太い幹を持ち、もう一本がその半分とも思われるほど細くて、まるで夫婦が肩を寄せ合って並んでいるかのようなのである。
一本だけでも十分立派に見えそうな太い杉も、もう一本がなければ、あのように葉が豊かで、美しく均整の取れたフォルムを現すことはできなかっただろうし、細い方だけでは、あのように高くまで、まっすぐ伸びることはできなかっただろう。
雨風、嵐に遭えば、互いに抱き合うように支え合って、折れたり、倒れたりすることを防いできたにちがいない。

この杉を植えた人が、どのようなことを思ってしたことなのかは知らないけれど、30年ほど経った新興住宅街の中心にある、毎日家族のいろんなメンバーが集まり、休み、あそび、寝ころんだり、楽器を弾いたりして過ごす公園のシンボルが、
こうして夫婦の理想の姿のようにして立つ二本の大きな杉の木であることは、とても賢明な、美しいアイディアだったと賞賛したくなる。彫刻でも、建造物でもなく、生きた樹木が、生きながら教えてくれるからこそ、あたたかさとともに、日々新しく伝わってくる感動がある。

あらためてこの夫婦杉を仰ぐ。二本は、まるで本当にひとつものであるかのようだ。
高い、高い青空に向かい、まっすぐとのびのびと背を伸ばし、大きな木陰の下に、
キャッチボールをしている親子や、サッカーであそぶこどもたちを育んでいる。
わたしはこの杉が大好きである。

January 4, 2008

A HAPPY NEW YEAR



Happy New Year 2008


自分の心の性格を思案してみると、
頑固なようで、根性がなかったり、
頑張るわりに、根気が足りなかったり・・・
そうね、そうね、頑なになんかなるよりも、健やかで、強い根を持つ人間になりたいな。
そんなことにふと気がついて、心根育てる一年にしたいと思った。

そして世界中のよい夢が、すくすくと根を伸ばし、ひろびろと根を張って、
さわやかな緑の風吹かせ、花咲き、豊かに実をつける、美しい木々と育ちますように。